『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』感想|かわいいだけじゃない。大人の心を揺さぶる物語
ちょっと注意です
※この記事はできる限りネタバレを避けて感想を書いていますが少し内容が出ることもあります。
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、可愛らしい世界観の一方で、命や罪、大切な人を守ることについて深く考えさせられる作品です。
私は観終わったあと、しばらく気持ちを整理できないほど心が揺さぶられました。
そのため、このブログで普段紹介している「繊細な人でも安心して読める・観られる作品」とは少し性質が異なる作品だと感じています。
心が疲れているときは、観るタイミングを選んだほうがいいかもしれません。
それでも、多くの人に一度は触れてほしいと思える、とても印象深い映画でした。
あらすじ
討伐報酬100倍、島のグルメ実質無料という言葉につられ、人魚の島へ討伐にやって来たちいかわたち。
「楽に稼げる討伐かも」と思っていたのも束の間、待っていたのは想像をはるかに超える強敵でした。
なぜその敵は島の住人を襲うのか。そして、隠されていた秘密とは──。
可愛らしい世界観の中で、思いもよらない真実が明かされていきます。
感想
映画が終わった瞬間、思わず「怖い」と口にしていました。
でも、すぐに思い直しました。この作品は、ただ怖い映画ではありません。
セイレーンにも、島のあの子たちにも、それぞれ守りたい大切な存在がいました。
誰もが大事な人のために精一杯行動した結果、それが相手にとっては最悪の出来事になってしまう。一つの出来事がきっかけで、お互い戻れない場所に行ってしまう。根本的な解決策が見出せない。
そのやるせなさが、この映画の一番苦しかったところでした。
物語が終わって、島の住人たちには平穏が戻るのかもしれません。
けれど、あの子たちはこれからも罪悪感や恐怖を抱えながら生きていくのでしょう。
大切な人を守ろうとした結果、生まれてしまった罪。簡単に裁くことはできません。
もし自分が同じ立場だったら。
もし大切な人を守るために、同じ選択を迫られたら。
あるいは、自分の命が尽きようとしていて、その方法しか生き延びる術がなかったとしたら。
そしてその「ひみつ」を知ってしまったら。
私は何を選ぶのだろう──。
映画を観終わったあとも、その問いが頭から離れませんでした。
可愛いキャラクターたちが活躍する『ちいかわ』だからこそ油断していましたが、この作品は「命」「罪」「誰かを守ること」の重さを投げかけてきました。
心へのダメージは大きかったものの、それだけ深く考えさせられる、とても印象に残る映画でした。
ちいかわに癒されに行ったのに、すんごい感情を背負わさせて帰ってきたよ。
観る時は覚悟してね。でも観て良かったと思えたよ。
映画の元になった「セイレーン編」は8巻だよ。表紙に鱗が・・・。



