犬鹿

繊細な人でも安心して読める?

猫

安心ポイント★★☆☆☆

  • 前半は楽しく読めますが、後半は職場でのパワハラが描かれます。
  • 主人公がつらい状況に置かれるため、読むのが苦しくなる場面があります。
  • 心穏やかに読める本を探している方や、職場での理不尽な出来事が苦手な方は、少し注意が必要な作品です。

あらすじ

30代の響は、モラハラ気味の彼氏と同棲中。同じ会社で働く庶務のおばさんに憧れ、友達になりたいと思っていました。

あることをきっかけに親しくなった二人。おばさんとの交流を通して、響の考え方や生活が少しずつ変わっていきます。

しかし、異動先で待っていたのは、厳しいパワハラの日々。頼りにしていたおばさんとの関係にも変化が訪れます。

読んで感じたこと

前半は、おばさんとの出会いによって響の考え方が変わり、彼氏との関係も見直していく展開が楽しく読めました。

読んでいるうちに、私も「おばさんになるっていいな」と思いました。

ところが、後半は一転。異動先でのパワハラが続き、頼りにしていたおばさんにも避けられてしまいます。このあたりは本当につらく、読み飛ばしたくなるほどでした。

「おばさん最高!」だけでは終わらない物語

この作品は、最後まで読むと、単に「おばさんって最高!」という話ではないのだと感じました。

人生には、楽しいことばかりではなく、理不尽なことや思いどおりにならないこともあります。

それでも、いろいろな経験をしながら、自分なりの楽しみを見つけて生きていく。響は、おばさんとの交流を通して、そんな生き方を学んでいくのだと思いました。

前半の明るい雰囲気だけで終わっていたら、おばさんへの憧れだけが残る物語だったかもしれません。

後半まで読むことで、人生のつらさも楽しさも知ったうえで生きていくことについて、考えさせられる作品になっていました。

こんな人におすすめ

  • 年齢を重ねることを前向きに捉えたい人
  • 人生の楽しみ方について考えたい人
  • 仕事や人間関係に悩みながらも、前を向いて生きたい人

    ※職場でのパワハラ描写があるため、つらい内容が苦手な方はご注意ください。

読後の感想・まとめ

心が穏やかになる作品ではありませんでした。特に後半のパワハラの描写はつらく、読むのが苦しくなる場面もありました。

それでも、読み終えてみると、単に楽しい気持ちにさせてくれるだけではない作品だったと感じます。

人生には嫌なことも、つらいこともあります。それでも、楽しみを見つけながら生きていくことはできる。

そんなことを考えさせてくれる一冊でした。

私にとっては、心を癒やしてくれる本というより、つらい仕事や人生を前向きに続けていくための栄養剤のような本。

いつも穏やかな物語を求めている私にとっては少しつらい部分もありましたが、人生をどう楽しんでいくかを考えるきっかけになりました。